桧の土台

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桧の土台1  「土台材」と「大引き材」は、文字どうり建築物の土台に用いられる構造材であり、普段は目にする機会も少ない物ですが、あらゆる状況から家全体を支えるとても重要な部材です。 木造和風建築の場合、その「土台材」と「大引き材」には桧が多く用いられます。 この時、「土台」として桧に求められたものは「耐朽性」です。 
 
 大昔、こすり合わせて火を付ける時に用いたため「火の木」と呼ばれるようになったと言われるほど、桧は乾燥性に優れ湿気に強く、桧の香りの元成分である「ヒノキ油精分」は優れた防虫成分を含んでいます。 世界最古の木造建築物といわれる奈良県は法隆寺の五重塔が1300年以上も残っているのは、こんな優れた耐朽性のある桧を多く用いているからだと言われています。
床下「大引き」  当社から出荷される多くの「土台・大引き材」は、吉野桧の最も耐朽性能の高い赤身部分から採れる「芯持ち一等材」です。 床下に隠れる構造材なので見た目の化粧性は重視されず、コストも低く抑えられる「一等材」を、強度重視で「背割無し」で用います。 もちろん、ネジレや反りの出る物は厳禁なので、真っ直ぐな物を平均含水率までよく乾燥させてから製材し出荷します。 
↓干割れ
桧土台の干割れ  当社から出荷する「桧土台・桧大引き」は強度を重視するため「背割り」を入れません。 そのため、生木からの乾燥過程で表面に左写真のような干割れを生じてる物が出てきますが、強度や精度には全く問題無く、ヤング率はE−100前後を保っています。 日本の気候では、含水率は15〜18%ほどで落ち着き、施工後、この程度の含水率を保っていると干割れはほとんど出なくなります。 
↓ハチクライ
桧土台のハチクライ  見た目の化粧性を重視しない(床下に隠れる)構造部材の「一等材」ということで、左写真のようなハチクライ(虫の食害跡)が多少ある物もあります。 ハチクライはほとんど丸太外周の白太部分にしか存在せず、「土台・大引き材」は丸太の赤身を使用しますので、表面にハチクライ跡があっても木の芯には届いておらず、化粧性は悪くなりますが強度的には干割れと同じく全く問題ありません。 もちろんハチクライの中の虫は死滅しているので、これ以上拡大することもありません。 ハチクライは伐採前の立ち木の状態で起こります。

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